江古田駅での暮れ

いつものように自分で髪を切った。新鮮な気分である。
散髪行為は中盤から適当になっていたのだけれど。雲煙過眼。

夜の外。都会の効果もあって暗くない。
太陽は沈みきれず、また昇るに至らない。そんな明度の中を歩いた。
今は家にいるのだけれど、また外に出ようかなと考える。
去年や一昨年のこと。時折、一人で旅に出かけた。そのせいで東京に帰ってからも癖がついた。無意味、無為によく散歩をしたものだ。
夜に散歩をする場合、そこらへんのマンションの屋上に登って景色を見た。
非常識な行動だが、都会で「景色」というものを見る機会は少ない。

今日は風も心地良かった。ふとした寂寞を感じ、周りに溶けるような。